ベジタリアンだった頃の思い出番外編~口内戦争~

[これまでのあらすじ]

ーーここは20XX年の美濃部の口内。かつては手を取り合い、共に消化されていた肉国と白飯国だったが、美濃部が肉を拒絶するようになってからというもの、国交は断絶し、関係は悪化。やがて肉軍が宣戦布告し、かれこれ10年以上も戦争を続けていた。そんなある日、ついに肉軍が超巨大軍隊を引き連れ、全面戦争を仕掛けてきた。迎え撃つ白飯軍はコシヒカリ戦士を迎え、万全の体制を整える。しかし、白飯軍に裏切り者がでたことで、一気に肉軍の攻勢が強まった・・

 

 

 

〜歯の砦要塞〜

白飯軍隊長「きたぞ!超大型肉だ!!!皆の者、かかれ!!」

白飯軍「ワーーワーーー」

肉軍「ドロドロドロォ」

白飯軍「なに!こいつら!並の肉じゃねえ!まったく、でんぷんが、、効かない、、だと」バタッ グシャアア

生焼け肉「ひょおお、やっぱ口内は最高っすね!この生焼という防具があれば歯に食いちぎられることもなく、自由に暴れまわれるぜ!!」ギュンギュンギュン

 

 

〜舌の上司令部〜

白飯軍参謀「だめです!相手方の戦力は強く、歯を持ってしても噛み砕くことができません!おまけに肉汁が口内に染み渡り、脳が拒否反応を起こしています!司令塔による白飯と肉の配分ミスにより援軍の見込みもありません!」

白飯軍参謀「将軍様のもとにたどり着くのも時間の問題かと!今は引き時です!」

 

白飯軍将軍「うむ。全員食道へと撤退じゃ」

白身をまとった豚肉将軍「おっとそうはさせませんよ」ドロオッ

白飯軍兵長「なに!もうこんなところまで攻め込んでいたのか!!」

白飯軍「うわーーもうだめだーーー逃げろおお」

白飯軍隊長「くっ・・ここまでか。無念・・」オエッ

白飯軍伍長「うわあ隊長!!くっそおおお」オエッ

 

そぼろ兵卒×5「でやああ将軍の首はもらいだあ」

白飯軍総長「ぬん!!」ズバズバズバ

そぼろ兵卒×5「そぼろおおおおお」シュパア

白飯軍総長「将軍!あなただけでも今すぐにお逃げください!」

白飯軍将軍「いや、もう無駄なようだ。完全に包囲されてしまった」

 

赤肉隊長「ほおおう、限界を超えたその体でもなお五人斬り。素晴らしい、さすがは由緒正しきコシヒカリ戦士だ。ここで殺すのはもったいないほどだ」

白飯伍長「おまえら!一体何が目的なんだ!」

白肉隊長「ほっほっほ・・私たちはただこの肉体に貢献したい・・健全な肉体を願い、行くべき場所に行こうとしている。ただそれだけです。悪者扱いをされては困る」

白飯総長「だが美濃部が肉を受け付けられないことは知っているはずだ!おまえらがやっていることは立派な侵略だ!」

牛ロース「ほお・・そこまで言うなら逆に聞きますが、このまま肉を拒絶していて、この肉体がうまくいくとでも思っているのですか?過去の経験を言い訳にし、自分の好きなものばかり摂取していれば、いずれは健康に害をきたすことになるでしょう。私たちは来るべくして招かれた存在なのです。」

白飯総長「そんなはずはない!おまえらは自分が食べてもらえることだけを考え、白飯を隠れ蓑にして奇襲をしかけてきた卑怯者だ!」

硬い肉の筋「そういう勝手な想像は口の外を見てから行って欲しいものだなぁ~」

白飯総長「口の外だと・・あ、あれは!!!」

 

箸「やあやっと気づいたか。そうだ、私が今回の襲撃の発起人であり、真の黒幕だ」

白飯伍長「お、俺たちの味方だった箸が!!そ、そんな・・」

白飯参謀「くっ・・信じれれん・・絶望だ」ドサッ

 

肉の塊将軍「と、いうことだ。最期になにか言い残したことはあるか?」

白飯将軍「それでは一つ。箸よ、なぜこのようなことを企てた?お前は鶏そぼろですら皿の端によせる、完璧な肉排撃主義者(レイシスト)だったはずだ」

箸「気が変わったのさ・・この世界で肉を食わずには生きていけない。おかわりをするふりをして全ての肉を鍋に返すような上層部のやり方に嫌気がさした。こいつらは真に美濃部のことを思って行動してはいない。ただ「えづき」という目の前の危機から逃げて、保身を図っているだけだったことに気付いちまったんだ。」

白飯軍総長「愚かなことを・・!それでお前は満足か!かつての主君に背いた罪悪感はないのか?」

箸「罪悪感?そんなことは一度も感じたことがないね。むしろこれまで罪のないお肉たちを廃棄場に送っていた罪滅ぼしを始めたのさ。」

白飯軍将軍「その罪滅ぼしが白飯の大量虐殺につながったとしても、お主は胸を張って今の自分に満足できるというのだな?」

箸「・・・」

 

肉の塊将軍「言いたいことはあらかた言い終わったか?ではそろそろこの戦いに決着をつけるとしよう。」ドロオッ

 

白飯軍総長「うおおおそうはさせるかああ ネギ!紅生薑!こい!」

ネギ「ネギィ!」

紅生姜「ベニィ!」

グチャァグチャアグチャア

 

白飯軍「ひいいい!総長たちまでやられてしまった!!」

白肉隊長「さあ、チェックメイトといったところだね、白飯さん達」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

 

牛ロース「・・・?まて、口内の様子が変だ。唾液の分泌量が異常に増えている!」

肉の筋「なんだ!何が起こっている!!!」

白飯軍将軍「お主らは道を誤ったのじゃ。食道はお主らを受け付けん。こうなればもう終わりじゃ。」

肉の塊将軍「なんだと!!まさか・・」

ゴオオオオ

肉軍「なんだ?舌が急に揺れ始・・うわああああ」オエエエ

 

 

白飯軍将軍「お主らは道を誤った・・そう言ったが、正しくは我々は道を間違えた、じゃろうな。我々は仲良く手を携えながら食道へと下って行くべきだった。どちらが一番だなんて争うこと自体が間違いだったんじゃ。」

箸「そんな、、胃液が逆流してくる!!!」

白飯軍将軍「箸よ・・お前はまだ若い。今回の過ちを決して忘れずに生きていくのじゃ。そうすれば二度とこのような惨劇を繰り返すことはない」

箸「う、、そんな、、こんなはずじゃ、、」

白飯軍将軍「さらばじゃ、箸よ。お主の持ってくるマヨネーズ、海苔、梅干しなどの食材はどれも刺激的じゃった・・今後も生かしていくのじゃぞ。」ザアアアア

箸「そんな、、そんな、、うわああああああああ」

 

・・・・・

 

先生「なにぼーっとしてんの!早く食べなさい!」

俺「オエッもう牛めし食べるの無理・・」

先生「こら!好き嫌いしないで食べなさい!今日という今日はお残しは許しません!!」

俺「うえええ」

 

~終わり~

 

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